KIC-Net 京都イノベーション創出ネットワーク

脱炭素社会の進展や、AI・データセンター向け電力需要の拡大を受け、3E+S（安全性、安定供給、経済性、環境性）を満たすエネルギー源の確保がこれまで以上に深刻な課題となっている。特にエネルギー輸入依存の高い日本では、第７次エネルギー基本計画にて、バイオマス発電を含む再生可能エネルギーを国家の主電源として最優先かつ最大限の導入対象とする方針が明確に打ち出された。再エネを安価に、規模感をもって、安定的に供給するための技術革新が強く求められている。

湿式ケミカルルーピング　バイオマス発電　低品位バイオマス　高純度CO２回収　持続可能エネルギー

目的: 技術の優位性を活かしたプラントの早期商用化と、国内外での分散型電源としての普及拡大。

現状の問題点：独自の「湿式ケミカルルーピング技術」を実用化するためのプラントの設計・製造・運営における知見、サプライチェーンの構築、設置場所の選定、および燃料となるバイオマスの安定的な調達・前処理に関するノウハウの確立。  

・経済効果: 従来の半額以下のコストでの発電が可能になり、エネルギーコストの低減に貢献。 

・環境効果: 高効率な発電と同時に高純度CO2を回収するため、カーボンネガティブ（発電することで　CO2を削減）なシステムの実現。
 
・社会効果: 地方や離島などにおける地産地消型のエネルギー供給システムが構築可能となり、エネルギーの安定供給と地域経済の活性化に寄与。