KIC-Net 京都イノベーション創出ネットワーク

当社は、TeffをTCRの発現はそのままにTregに変換し培養する技術を開発済みであり、in vitroでTregの転写因子であるFoxP3遺伝子を安定的に発現させて抗原特異的Tregに変換することを可能とした。これを高機能安定型iTreg（induced Treg）という。

iTreg 抗原特異性 自家細胞

当社の技術を患者由来の末梢血から採取したTeffに適用することで、抗原特異的免疫抑制を実現する。自己免疫疾患の患者には自己抗原に対して反応するTCRを発現したTeffが多数存在しており、それを当社技術で自己抗原を認識するTCRの発現はそのままにTregに変換して患者の体内に戻すことで、自己抗原に反応しているTeffのみを抗原特異的に抑制し、それにより自己免疫疾患の治療を可能とする。患者の「自家細胞」に弊社の技術を応用して「抗原特異的」な「Tregに変換」して患者に投与するという治療法を目指している

免疫が自己組織を異物と認識して攻撃することで発症する自己免疫疾患では、現在は免疫全体の活動を抑える治療がされているが、これは免疫全般の働きを抑制することから感染に対して弱くなるという副作用の危険がある。疾患の原因となる特定の抗原に対する免疫応答のみを選択的に抑制すること、つまり抗原特異的な治療法が開発できれば副作用を回避しつつ疾患の治癒が可能となる。